防犯環境設計とは、犯罪が発生しにくい環境を創造するために、人的な防犯活動(ソフト面)と合わせて、建物、道路、公園等の物理的(ハード面)の整備、強化等を行い、犯罪の起きにくい環境を形成するという考え方を言います。我々防犯設備士・総合防犯設備士の仕事は、直接的な方法として対象物強化・接近性の制御・監視性の確保等、最新の機器(錠前・センサー・防犯カメラ)等を使用した、防犯設計、施工、監査にあります。又、もう一つの重要課題、領域性の確保としては、犯罪原因が後天的人間形成にも影響されることから、コミュニティの形成や犯罪防止の観点から青少年健全育成等にも寄り添い、日本が安全に安心して暮らせる国、であるよう備忘録的に書きつづります
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建物強化のポイント
建物強化のポイント
一般的に戸建て住宅の場合、ポイントは開口部の対策として、玄関錠・勝手口錠・窓錠が対象となります。
2002年窃盗団の横行で、2002以降の新築物件では、ワンドア2ロック方式、錠は建物優良部品が使用されています。しかし、日本ロック工業会では、一般錠は10年、電気錠は7年と耐用年数が定められていることから、2025年の現在性能的に一部建物は限界に来ています。
開口部窓の補強として、防犯ガラス(防犯フィルム)の使用、面格子や防犯シャッターの取付も推奨さていますが、建築コストの関係等で全ての住宅には施工されていません。
是非、ご自身で防犯優良設備住宅登録基準(兵庫県)と比較し防犯診断後不安を感じたらご相談ください。
又、最近合鍵は対面取引でなくネット注文で作成できることから、合鍵不正作成による新たな犯罪手口も発生しています。
防犯対策は孫子の兵法に学ぶべし
「戦わずして勝つ」とは己を知り、敵を知り勝利するを応用、犯罪・犯罪手口を知り、自分の弱点を補強強化することで、犯罪加害者に狙われなくする(守る防犯)。 さらに陣形、兵力(設備)を誇示し、犯罪加害者に精神的圧力を与える。(攻める防犯)が重要
犯罪は何故発生するか
犯罪の多くは、犯罪をする人にとって、「犯罪予想メリットが予想デメリットを上回るから行われる」といえます。(これを「合理的選択理論」といいます。)
予想メリットは、成功時の予想獲得利益×予想成功確率です。
予想デメリットは摘発された場合に受ける予想不利益(制裁による不利益と社会的な不利益との合計)×予想被摘発確率+コスト(半在実行経費)を意味します。
しかし、失うもののない人、犯罪をしてでも金が欲しい人、全てを自分の都合よく予測する人、などの(無敵の人)場合には予想メリットが予想デメリットを上回ることが起きえます。
何故無敵の人は生まれるか、犯罪加害者の後天性原因によると考えられます。
後天性犯罪原因には、世情不安、貧困、教育、宗教等が影響することから、現代社会に於いて流動型犯罪グループや無敵の人が多発する原因は現代の社会構造にあると言えます。。
「防犯とは、犯罪を防ぐこと」の定義より、犯罪原因論と犯罪機会論を融合して対策することが重要です。
間違いだらけの防犯対策
間で耳目を引く犯罪や事件が起こるたびに、それに対応する個別の対応策をニュースで耳目にします。
しかし、それは犯罪には種類や傾向があるのに、人間の身体に例えると健康な身体を作るには、「よく食べ、充分な睡眠をとり、適度な運動をする」という健康全般の表現で、病気に合った処置でなく、専門医に診断を受け治療をするとは異なります。
侵入盗対策では、強盗(無敵の人)対策はできませんが、同列に語られ対策の説明をしています。
大は小を兼ねると言いますが、防犯設備対策では過剰設備は費用が発生するだけでなく、システムの複雑化によるヒューマンエラーの原因となります。また、過小設備ではそもそも犯罪対策設備にならず無駄と言えます。
侵入防止4原則(音、光、目、時間)は費用対効果を考え犯罪対策別に専門家(総合防犯設備士・防犯設備士)による犯罪別の正しい対策が、貴方の大切な生命・財産を守るのです。
しかし、犯罪白書によると侵入盗(忍び込み)被害の多くが無施錠の開口部(玄関・勝手口・窓)等から犯行に及んでいることから原因は、「カギを締めた」という記憶のエラーによるものと考えられます。
優秀な対策機器、侵入警報システムを導入してもそれを使いこなす人間に問題があれば、無意味となることからエラー減少のために設置設備の確認作業には、心理学的にも効果ある「指差し・(空書)声だし」確認をお勧めします。
安全な暮らしのできる住宅とは
基準のない安全は最も危険である。安全のある安心は最も安心である。の基本コンセプトで、地域安全まちづくり条例の下、兵庫県防犯優良マンション認定制度・兵庫県防犯設備優良住宅認定制度の基準を定め、設計・審査・運営に総合防犯設備士・防犯設備士は、安全を提供しています。
兵庫県防犯優良マンション認定制度・兵庫県防犯設備優良住宅認定制度とは、CP認定商品(防犯性能の高い建物部品 警察庁、国土、交通省、経済産業省、民間企業で構成される官民合同会議の厳しい基準に合格した商品)を使用、更に、日本防犯設備協会の定める設備設置安全基準も取り入れた、安全住宅制度で建てられた住宅
※注意 各都道府県で制度名称の違いがあるが同一制度あり。
子供の安全を守るとは
子供の安全確保には、地域ハザードマップ(防災・防犯でどこが危険)かを確認して近づかせないが基本です。
しかし、子供の安全教育には、危険個所がどうすれば安全になるかを親子・学校・地域と考え、自らの安全に対す考える力を育て実践する事も重要です。
例 草が生え未透視の悪い公園や、交通量は少ないが少しくらい道等の改善方法を親子・学校・地域で考え行動する。
犯罪加害者が犯行に選ぶ『家」
犯罪種別・目的により若干異なるのですが、基本的には「入りやすく・見えにくい」+逃走しやすい立地条件の「家」だと言えるでしょう
「犯行方法・期待する成果」+「現場」が決定すれば犯行の下見となるわけですが、ネット社会の現代地図ビューで殆どの情報は得られます。
ネット情報はリアルタイムでは在りませんが、犯罪加害者にとって下見時にカメラ映像に映り込む、不審者としての通報リスクを回避でき、犯行に必要な工具、逃走経路を計画できる。加害者側の利点があります。
一方この段階で、犯罪被害者(防御する側)は攻撃側に犯行の難易度(失敗確率)を示し対象から除外させることができます。
防犯対策は最新の技術設備で
人の物を盗む人(犯罪者)と盗まれる人(被害者)の攻防は昔からあります。
守る側の武器(機器・システム)は進化し強力になっています。しかし、攻撃側は守る側の脆弱部分を研究し強暴かつ巧妙な手口で襲ってくるのである。
従って守る側は、常に守る場所の点検脆弱部分を最新の機器・システムで補強した、
防御態勢でいる必要が有るので、このブログでは最新の機器やシステムを紹介します。